講 師 | 藤 井 範 彰 氏 | 公認会計士・公認内部監査人 |
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日 時 | 7月28日(月) | 13:30 ~ 16:30 途中1回休憩をお取りします。 |
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会 場 | 産業経理協会 4階会議室 | 住所:東京都千代田区神田淡路町1-15-6 >>>地図はこちらをご参照ください 電話:03-3253-0361 |
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本セミナーは、会場でのリアル参加と併せて、一定期間に限り「オンデマンド」でご視聴いただくことも可能でございます。ご都合に合わせて、是非ともいずれかの形態でのご活用をお願いいたします。 |
日本で監査と言えば会計士の監査を標準と想定した保証業務と考えられがちですが、欧米で発展した内部監査は保証機能と共に改善提案を重視して経営への貢献を目指します。技術的にもリスクベースの監査にはなっていますが、所定の監査基準に準拠する法定監査とは異なり、任意監査としての内部監査は変動するリスク状況に応じて監査手法を見直して経営に貢献するという外部監査にはない強みがあります。
とはいえ、こうした内部監査やリスク管理が経営管理を支える重要な機能として位置づけられている割には、その仕組みや体制構築に責任のある経営層の関心があまり高くないようにも見受けられることもあり、それは欧米からの輸入概念であるリスクや監査に関する機能の紹介が抽象論に止まりがちで、日本の業務慣行や企業の風土や文化への適合性を踏まえた研究や議論が少ないことに一因があると思われます。
また会計不祥事についても、会計とは専門性が異なり外部監査からも手が届きにくい企業のガバナンスや組織の風土・文化といったソフトコントロールに根ざす企業の統制環境に根本原因があることも多く、その観点からの対応策のまともな議論は行われず、また業務上の偽装事件に関しても、不正というよりはリスク管理の不備に起因する例が見られ、経営管理の本質は深掘りされずに、結果論としての法令順守だけが強調されがちです。
企業の経営層に必要なことは、経営を支える内部監査やリスクマネジメントといったリスク管理機能のあり方を理解し、これらを経営管理の一貫として使いこなすことにあると言えますが、内部監査の国際基準は昨年改定され、今年2025年からグローバル内部監査基準として適用されており、そこでは新たに内部監査部門長が内部監査の機能を貢献させるために取締役会や経営層に情報提供する内容と共に取締役会や最高経営者の役割が必須条件として既定されているのでその内容も参考になります。
本セミナーでは、欧米企業とは異なる日本企業の経営管理の実態を踏まえて、不祥事対応に限らずに経営に貢献する社内のリスク管理や企業監査のあり方を検討し、理論と実務の両面から具体的に解説いたします。会社役員(取締役、監査役)、経営幹部の皆様のご参加をお待ち申し上げる次第でございます。
・時代と共に変化する内部監査の役割と米国で内部監査が重要視されるようになった背景 ・日本で全社的リスクマネジメント(ERM)を必要と感じない理由と必要と考える理由 ・ERMを理解する3つの観点と実効性の確保 ・日本企業に不足しがちなERMと内部監査の連携およびリスク管理機構の監査の着眼点 |
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・スリーライン・モデルから考える日本企業のガバナンス構造と内部監査の問題 ・経営層の対応を含めたフォー・ラインモデルから理解する内部統制と内部監査の効率化 |
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・リスクマネジメントの不備がもたらす企業不正や企業風土型不正 ・ 会計士監査・内部統制報告制度(J-SOX)の不正対応の限界 ・企業内監査ならではの不正対応 |
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・経営に資する内部監査の理解と留意点 ・米国とは異なる経営監査の企業内の制度設計の留意点 ・組織風土や文化などのソフトのコントロール対応にも実効性のある企業内監査の監査手法 |
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・リスク評価の強化ポイントと経営層との共有化 ・内部監査に対するガバナンスの要請 ・経営に資する内部監査の理解と留意点 |
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講 師 紹 介
公認会計士、公認内部監査人、米国公認会計士(inactive)。公認会計士藤井監査事務所代表
30余年の大手監査法人勤務の内、約20年は会計監査に従事しつつ、加えてアンダーセンでは米国流会計監査の日本での導入のために監査法人内のパートナーからスタッフまでの全ての監査人を対象に監査アプローチの研修・普及活動や公認会計士協会本部の委員会活動(国際委員会副委員長、会計制度委員会副委員長、監査基準委員会委員他)にも専念。続く10余年は、内部監査、内部統制、リスクマネジメント、不正調査に特化し、アンダーセン消滅後は朝日監査法人代表社員を辞してPwC(中央青山監査法人)に移り代表社員も務め、その後、J-SOXの制度化を前に招聘に応じて復帰した新日本監査法人(E&Y)で内部統制支援本部統括部長、ビジネスリスクサービス部長、FIDS(不正対策・係争サポート)部長等を歴任。2012年、シニアパートナーを辞任し、ボルボ・グループで日本の内部監査統括を務め、同グループ会社UDトラックス㈱の監査役を7年間務めた後、現在は公認会計士藤井監査事務所として、内部監査や不正対応・ガバナンス関連の講演や研修・執筆・アドバイザリー業務に従事。最近の著書「内部監査のプロが書く監査報告書の指摘事項と改善提案」同文館出版2016年で2017年度日本内部監査協会青木賞受賞。他にも著書論文多数。
・リアル(会場)参加の方には、当日受付で資料等をお渡たしした後、会場でご聴講いただきます。 ・本セミナーでは、オンデマンドの方につきましては、動画視聴開始日にマイページより資料をダウンロードの上、 ご視聴いただきます。 |
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本セミナーは、会場でのご参加のほか、8月1日(金)から8月22日(金)までを視聴可能期間とするオンデマンド配信でのご受講も可能となっております(同時配信は行いません)。 オンデマンドでの参加の方は配信終了日の5営業日前までお申し込みが可能となっております。 |
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リアル参加、オンデマンド参加ともに以下の金額となります。 27,500円(税込)(非賛助会員1名につき) 24,750円(税込)(当協会普通賛助会員1名につき) 23,650円(税込)(当協会正賛助会員1名につき) 22,550円(税込)(当協会特別賛助会員1名につき) |
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当協会主催の次の会にご登録(副登録含む)の方は、上記参加費の「当協会正賛助会員」の金額(23,650円)に割引させていただきますので何卒ご利用賜りますようお願い申し上げます。 | ||
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1.会社役員のための法律実務研究会 2.経営財務法務研究会 3.経理部長会 |
4.監査役員業務研究会 5.会社法務実務研究会 6.総務・法務部長会 |
【連絡先】一般財団法人 産業経理協会 |
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